ネオゼネバス帝国軍戦略空軍所属強襲空戦ゾイド
    「ハルピュイア」
(百舌鳥型)
   製作者:なまぞうさん



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   設定:
 強大な兵力を誇るネオゼネバス帝国軍ではあったが、こと航空戦力では、ヘリック共和国軍に一歩遅れていると言わざるを得なかった。
無人キメラ・フライシザースやロードゲイルが配備されているとはいえ、主力戦闘機がシュトルヒ、グレイヴクアマというのはこの時期の共和国軍の主力がディメトロプテラ、バスターイーグルであり、またフェニックスやジェットファルコンなどの高性能機も配備されており、他にも僅かだがストームソーダーやサラマンダーが残っていることを考えると極めて深刻な事態であった。このことはZAC2109年に共和国軍の再上陸を許してしまった要因の一つと言われている。また、ZOITECの支援を受けた共和国軍が一部のゾイドに取り入れていた「B−CAS」システムも帝国軍を驚かせた。
 そのため帝国軍技術部は捕獲・もしくは回収した共和国軍航空ゾイドや、「B−CAS」搭載ゾイドのデータを徹底的に分析。一部にそれらの技術を取り入れられた新型航空ゾイドを完成させた。それがこの「ハルピュイア」である。
 まずこのゾイドについて解説する前に、ハルピュイアの基となった百舌鳥型(モズ型)野生体について解説しておかねばなるまい。百舌鳥野生体は中央大陸の森林地帯に生息している鳥型金属生命体の仲間である。そのずんぐりとした体型、ユーモラスな見た目に似合わず、性格は極めて凶暴であり、また瞬間的な反応速度も素早い。捕らえた他の野生ゾイドを木や鉄塔などに突き刺すといった習性も観察されており、森林地帯に近い基地や観測所などではまれにレーダー塔や鉄塔などにモルガなどの野生体が突き刺せられていることがある。またごくまれにだが軍用ゾイドが被害に遭うこともあるようだ。しかしながら凶暴なため捕獲が困難であり、その気性の荒さ故の操縦性の悪さからこれまでは戦闘機械獣として採用されなかった。
 だが新型航空ゾイド開発に当たってその俊敏性、凶暴性に目を付けたネオゼネバス帝国軍により採用されたのである。

ハルピュイア解説
 ハルピュイアは実験機という側面も併せ持っていることもあり、飛行ゾイドとしては異例の重武装が施されることとなった。
 主翼は共和国軍のバスターイーグルのものを改修・強化して使用しており、この機体最大の武器が装備されている。それは両翼で6枚にもなるソードウイングである。これらは主翼の基部に使用されているバーサークフューラーのウェポンアームにより、翼と共にあらゆる方向に向けることができ、またマグネッサーシステムの働く方向を自在に変えることにもつながり、接近戦で無類の戦闘力を発揮する。
 また最大の特徴でもある頭部は、外観こそ改修した共和国軍のナイトワイズのカメラアイであるが、高性能コンピューターシステムとの連動により昼間・夜間問わず優れた索敵性能を発揮する。
 尾部には姿勢制御用ウイングの他、アフターバーナーが装備されている。とはいえ、その重武装と野生体の時点から備わっていた超音速飛行には向かない体型が災いし、巡航速度はマッハ2に及ばない。(もちろん巡航速度と瞬間的な反応速度は違うものである)それを補うため、高性能コンピューターシステムとの連動により高い命中精度を発揮するパルスレーザーガンや各種ミサイルなどが装備されている。しかしながら操縦性が極端に悪いこと、最新技術を多用したため生産コストが高く付くことなどの理由や、実験機であることもあり現在は数機が実戦配備されたのにとどまっている。だが、いつかこのゾイドから得られた実験データを参考に新型主力ゾイドが開発されるかもしれない。

ハルピュイア素体
 ハルピュイアが各種武装を脱ぎ捨てた状態。ここで帝国軍が目指した共和国軍とは違うコンセプトが現れてくる。
 それは共和国軍のB−CASはあくまで「装甲」を脱ぎ捨てた物をブロックスとして再構築したものであるが、ハルピュイアに搭載された帝国製B−CASは「武装」を脱ぎ捨てたものを再構築したものである。これは素体状態でも機体の強度を確保するためと、B−CASブロックスの戦闘能力を高めるためである。こうしたコンセプトの基に開発されたハルピュイアの素体は、機体の強度を確保しつつ軽量になることで、通常より遙かに素早い機動性を得た。しかしながらB−CAS自体がZOITECのオリジナル技術であり、このシステムは各種データなどから見よう見まねで再現した物に帝国独自の技術を加えたものであるため、完成度は共和国やZOITECのそれよりやや劣る。

ハルピュイア搭載B−CAS「蜻刃」(えんば)(トンボ型)
 帝国軍が共和国軍及びZOITECの開発したB−CASを参考にして、帝国独自の技術を加えて完成させた実験機。ハルピュイアの主翼搭載ソードウイング部分、背部のパルスレーザーガン部分などが分離して完成するトンボ型無人ブロックス。計画段階ではキメラブロックスの搭載が検討されていたが、コアの安定性を求めた結果、帝国軍では珍しくキメラの混じっていないブロックスとして落ち着いた。
 主翼のソードウイング部分にはバーサークフューラーのバスタークローが使用されているが、これは元々回転動力として搭載されていたマグネッサーシステムを飛行時に高い安定性を発揮するよう改修したものであり、すれ違いざまに敵を切り裂く。戦闘時にはハルピュイアとの連携攻撃や、護衛機として活躍する格闘戦用機である。

ハルピュイア搭載B−CAS「炬蝶」(こちょう)(チョウ型)
 基本的に上記の「蜻刃」と同じコンセプトのものに開発されたB−CASではあるが、ハルピュイアと蜻刃と決定的に異なるのは、この機体が徹底した射撃戦闘用ブロックスである点である。主翼には各種ミサイル、レーザー機銃が搭載されている他、ディプロガンズに搭載された物を強化したレールガンも搭載されている。これらの武装はセンサーアイとの連動により高い命中率を実現した。
 接近戦能力は皆無であるが、他の2機が格闘戦闘用なのはそれをカバーするためでもある。またその精密射撃能力は他の2機をサポートするのに重要な役割を占めている。後翼後ろのコの字形のパーツは連結ラッチで、本体後ろに連結し補助翼となる。また前翼はミサイルバインダーとしてハルピュイアの主翼に連結する。ちなみに、これらのB−CASの名前の表記が漢字名なのは、共和国軍の凱龍輝にあやかって(もしくは対抗して)付けられた呼称であり、公式記録の名称とは異なるが、一般的にはこちらが定着している。


   コメント:
 初めて本格的な改造を施したゾイドです。ベースはBFで、首と顔はゾイドやらガンダムやらのジャンクパーツを組み合わせて作りました。百舌鳥独特の丸っこい頭を再現するのに苦労しました。カラーは最近見かけなくなった旧コングMKー2量産型風味に仕上げました。お供のB−CASですが、蝶の方はザバットの羽を何となくいじくっていたら蝶っぽい形になったので衝動的にやってしまいましたwあと本当はトンボの羽の色も塗りたかったのですが軟質樹脂だったんで諦めました。名前の由来はよくRPGとかに出てくる「ハーピー」という鳥の怪物の別名から。「むしり取るもの」という意味なんだそうな。

管理人メッセージ:
 投稿改造ゾイド35作目は、最近サイトを開いたばかりのなまぞうさんからの初投稿です。

 まず…、これが初の本格的改造というのがにわかには信じがたい完成度ですね。
 素体にB-CAS用ブロックス2機、どれもがフォルムで破綻することなく、尚かつゾイドらしくまとまっていると思います。素体状態でもひとつの完成作品と言っても過言ではない出来なのに、さらにきちんと合体できるB-CASを作るというのはなかなか出来ることではないと思います。

 また、設定の機体開発コンセプトなども説得力があり、このまま公式設定になってもおかしくないような感じを受けました。配色も黄色と黒の警戒色がユーモラスでもあり、内に秘めた狂暴さを表しているように思えました。

 初本格改造がこれと言うことで、今後がものすごく気になります。また何か作りましたら是非当夜鳴き屋にご投稿ください。…いやはや、参りました。

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