ゾイドキットレビュー 「エナジーライガー」



箱。4000円だけあって流石にでかいです。
が、モーター保護用の段ボールが大きく、それが4分の1強占拠してたりします。

 お気楽キットレビュー第11弾。お題は初のエアアクション搭載ゾイド、エナジーライガー。以下、いつもの説明書内機体解説。

 エナジーライガーに先駆けてロールアウトしたセイスモサウルスは、ゴジュラスギガなど接近戦を得意とする重ゾイドを、超長距離からの砲撃で破壊することを目的にしたゾイドである。本来苦手な接近戦は、シザーストーム、レーザーストーム、スティルアーマーなどのキメラブロックスを支援にあてることで対応してきた。だが、凱龍輝の驚異的な性能を目の当たりにし、さらに強力な護衛ゾイドの投入を余儀なくされた。。
 そして急遽開発されたのが、ライガーゼロイクスの流れを汲む高速機、エナジーライガーである。
 エナジーライガーには、かねてより帝国技術部が研究中の新装備が数多く搭載されている。そのひとつが、背中に張り出した「エナジーチャージャー」だ。これは、ゾイド核に頼らない画期的な動力システムであり、惑星Ziの大気中に存在する濃密度のタキオン粒子を収集・蓄積し、体内を超光速で循環させて動力化する物だ。このシステムとゾイド核の併用により、エナジーライガーはゼロと同じ野生体でありながら、最高時速660キロという驚異的なスピードを獲得した。
 主な攻撃方法は、エナジーチャージャーが発した熱エネルギーを背部の翼型ブレードに蓄積し、放出しながら対象物を斬りつける「ウィングスラッシュ」。その威力は、ブレードライガーのレーザーブレードを上回る。また、外装武装として2連装チャージャーキャノンとチャージャーガトリングを装備でき、循環させたタキオン粒子のエネルギーによって、加速させたビームを発射できる。
 ZAC2107年現在、こと至近戦闘においてエナジーライガーは無敵である。だが、エナジーチャージャーはまだ試作段階のシステムであり、最大出力での稼働時間は5分〜10分ときわめて短い。

 最近定番、カラーバリエーション2種が箱裏に、箱裏と説明書にはスティルアーマーとストーム兄弟とのカスタマイズバリエーションが載っています。


新型電動ゾイド恒例のフルカラー説明書。
えと…パイロットの乗せ方が載ってないんですが(苦笑。


キャップ、エアチューブ、組み立て済み品等、付属品。
チューブの内側にある四角い灰色のはエアユニットで、
どうやら排気のみ通して、吸気を防ぐ機能を持っている模様。
ポリキャップはセイスモの機体色に近いちょっとてかったクリーム色。


左上のランナー(角、爪、ブレード)はセイスモの機体色と似た色。
右上のランナーは黒、下のランナーは、ブラデス系のゼネバスレッドに近い色。


メカ部分はガンメタル。
ヘルキャットより明るめです。
茶色とかの混じっていない、ゾイドでは珍しい色です。


羽はクリアーレッド、装甲部はメタリックレッド。
全体的に落ち着いた色で、意外と華美さはないです。



例のエアポンプ付き動力ユニット。
機構的には出っ張ったクリアーパーツ部分の内側にあるシリンダー内で、
ピストンが前後するだけなので短いスパンで吸気と排気を繰り返します。
上部にあるスイッチがエアアクションのみ、歩行のみ、両方の切り替えスイッチ。
下部(下写真左下)のスイッチがメインスイッチです。
単三電池2本のハイパワータイプです。

装備:
 グングニルホーン
 AZエクスブレード
 エナジーウィング ×2
 エナジークロー ×4
 2連装チャージャーキャノン
 チャージャーガトリング
 エナジーチャージャー

機体:
 全長 / 28m 全高 / 12m 重量 / 160t 最高速度 / 660km/h



がっしりした体格。
足の長さこそ既存のライガーとさほど変わらない物の、
全体的に太くなったため、短足に見える。
因みに外付けの武器は、前足後ろ足の他、尻尾の付け根、
尻尾の先、腹にも装着可能。


縦も問題ですが、横幅も相当な物(苦笑。
ゾイド特有の前歯欠けはこの子にも継承。
…タキオン粒子砲とか吐きやしないだろうなぁ、と…。
チャージャーガトリングの真ん中にネジ頭が出ているのはご愛敬(笑。


ウィング展開。
エアアクションの一つですが…、エアユニットで吸気をカットし、排気だけ受けているため、
段々と開いていって、開き放しになるだけ、と、別にプッシュボタンとスプリングでもできる機構。
よほどエアユニットを介さず直結したときのがくがく動く動きの方が面白いです。


翼をワンタッチで収納するためのプッシュボタンが見えるでしょうか?
腰に埋め込まれたエアユニットの所です。
ここを押すと、一気に空気が抜けて翼が収納状態になります。


もう一つの動き、2連キャノンの前後運動とガトリングの回転。
わざと暗くしてデジカメのシャッタースピードを下げたのですが…、
ガトリングはともかくキャノンの動きは微妙に分かりづらかったですね(汗。

□ カスタマイズバリエーション
 箱裏や説明書にあるストーム兄弟、スティルそれぞれとのチェンジマイズ合体例。

   エナジーストーム
 シザーストーム、レーザーストームとの合体例。普通に重武装で強そうです。…何となく対空戦闘用っぽいですが(笑。

   スティルエナジー
 スティルアーマーとの合体例…。といっても、ソードレールガンと後ろ足アーマー、とさか(えら?)しか使わないので、軽装版スティルアーマーが残ります(苦笑。

 ゾイド20周年のトリを飾る大型電動ゾイド。大きな転換期を迎えたゾイドの象徴となりうるゾイドだと思います。

 まず、発売前から噂になっていた設定。前評判通り謎のタキオン粒子の力でいきなり600km/h台を出し、共和国軍を一方的に痛めつけます(苦笑。なんだか突然ぶっ飛んだ設定になっており、苦笑い以外が出てこないのが困ったところです。
 しかし、駆動時間という弱点と、チューブむき出しという弱点をもっていることから、意外と最強の座は長く保たないのではないかな、と予想してます。セイスモ、エナジーと、ネオゼネバスは圧倒的な技術力でほぼ最強の機体を続々送り出していますが、なぜが付属バトストでは共和国の戦略的勝利。中央大陸奪還戦争全体から見るなら、たった1機の超高性能機では、戦局は変えられない、ということを言いたいのかな、と少し希望が持てる内容でした。

 キットは至って良い出来。フォルム的にも新しく、歩行ギミック自体はシールド・サーベル系からずっと変わっていないとはいえ、エアアクションはかなり面白いです。羽の展開は、羽ばたきを希望していた身としては少々物足りませんが、ガトリングの回転速度はかなり美味しいです。惜しむらくは、せっかくのユニット部が組み立て済みだったこと。どうせ組み立てレベルが高いのなら、是非自分で組ませて、機構を理解して使わせて欲しかったです。
 また、上に出ているエナジーストーム作ったときに気付いたのですが、武器を支える棒の内足の出っ張りは先端が3o、奥が5oとなっているため、そのままでブロックスのパーツ、通常ゾイドの武器の両方がつきます。これは細かいところに統一規格を使用し、ユーザーの遊びの幅を広げてくれる、良い配慮だと思います。
 あ、説明書に載っていないコックピットは、頭部ブレードの基部がカバーとなり、その下に座席があります。…困ったことに密封じゃないですが(苦笑。装甲が多重なだけで、隙間からパイロットが覗く、というのは実機の仕様なのか…んなわけないと思いますし、カバーパーツに仕切り板つけるぐらいでもある程度何とかなりそうので、ここは省略して欲しくなかったですね。

 デザインは個人的には概ね良いと思いますが…ひとつ、目のクリアパーツの位置が高く、アーマーの影となってしまうため、ほとんど見えなくなってしまっているのが惜しいところだと思います。せっかくの4000円クラスなので、目の電飾もあったらな、と購入者のほとんどが思うような気がします(苦笑。

 アメリカではエアアクション搭載ゾイド企画の第2弾、エナジーゼイバーなるものが発売予定となっていますが、これも日本で販売し、さらに遊びの幅が広がったらいいな、と思います。


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