ゾイドキットレビュー 「ワイツウルフ」&「ワイツタイガー」 その2
・ワイツウルフ、コマンドウルフと比較
ウルフ系の祖と比較。
二回り程大きい感じ。ケーニッヒよりはすこし小さいです。
時代の流れを感じるモールディングの差。
ディティールの細かさや立体感は、現在の方が良いという部分もありますが、
装甲と内部の温度の差というか、雰囲気の良さは昔のが良いかも知れません(笑。
首が根元から動かないのがちょっと残念。
また、ウルフ系伝統のパイロット押さえ棒(ぇ)が無いのは残念です。
・ワイツタイガー
真ん中「合体するぞ〜」
左「おう!」
右「…(実は俺は1分後のお前らなわけだが)」
ワイツタイガー。
やはり誰もが指摘するように武装のバランスが悪いのが難点ですが、
それ以外のデザイン自体はかなりすごい完成度。
後ろから。
図らずも武装のアンバランスさが強調される角度となっています。
2体のゾイドの合体で別モチーフへ、というのを見事破綻無くやっているのがすごいです。
前から。
睨んでる〜、といった感じの目は良さげ。
大きな牙がないのが、今までのタイガー・ライガーに慣れ親しんだ身としては変な感じ。
余りパーツ…多すぎ(苦笑。
しかもそのまま使うには微妙なウルフヘッドや、
頭だらけのサビンガパーツはどうにもこうにも。
20周年を終え、新たなステージに移行したゾイド、その第1号であり、今後の指針となるであろう、B-CAS対応のオオカミ型ゾイドです。
設定はいきなり戦争が終わっているので、個人的には非常に不満です。また、合体すると現在勝てる機体はない、などというのもせっかくリセットしたのにいきなり最強機か、といった感がぬぐえません。3体の伝説のトラ型、ということで今後2体のトラ型が予定されているのですが、こいつはB-CAS対応ということで、合体しないと真価を発揮できないのに対して、あと2機は普通に単体で完結しているような…設定的にどうなるのか楽しみです。
また、B-CASといいながらワイツタイガー時にはサビンガのネオコアブロックは使わないし、余りパーツは大量発生と、ちょっと「?」な感じです。ウルフ時の頭パーツなどは汎用性が余り高くないのに余ってしまうので、微妙に困ります(苦笑。
キットの出来は、2000円にしてはパーツが少なく、800〜1000円の中型ゼンマイクラスと同じようなパーツ構成。しかし、それらに比べると大型であることやディティールの細かさによりパーツ点数の割にかなり高密度。足は一体成型で、前足にある1軸動力を足経由でリンクパーツにより後ろ足へ伝達するという、シャドーフォックスに近い構造です。また、デフォルトで背中に回転動力があるのはギミック系改造をするのに適していますし、さりげなくアゴが連動するというのは、近年のゾイドにしてはかなりの力の入れようではないでしょうか。そして、この機体のウリであるブロックスとの親和性は、装甲等のジョイントもブロックス企画であったり予想以上に高く、ブロックス改造の素体として、かなりのポテンシャルを秘めていると思います。成型色は青銀パーツ以外は良好。スタンダードな感じがよいです。
デザインに関してはほぼ文句なし。それほど斬新なことはなく、わりと手堅くまとめてあります。装甲にスリットを儲けてディティールを露出させるのは以前からやっていましたが、うまくデザインすることで特にタイガー時に白虎の体の縞々のように見える点などはかなり高評価です。
1つ、武器の取り付け位置が前方上方寄りでバランスがちょっと微妙。さらに、その関係で回転動力が胴体ほぼ真ん中にあることで、ライフル系の武器の装備に支障があるのが難点でしょうか。
ワイツタイガーに関しては、装甲パーツから作られたとは思えない完成度の高い顔に、曲線的な追加装甲など、2体合体とは思えない出来です。しかし、牙が微妙なことや…これが個人的に一番の問題なのですが、合体時に余りパーツが出過ぎるのがなんとも(苦笑。きちんとB-CAS機としてデザインしたなら、余りパーツ無し合体ぐらいして欲しったかな、と。
次回は共和国的なワイツウルフに対して、帝国的なデスレイザーが発売されますが、この機体がこれだけの出来なので期待が持てます。しかしまあ、久しぶりにゾイドらしいゾイドを見た気がします。
・おまけ ワイツタイガーの余りパーツを減らしてみようと試みる。
ウィングスラッシャーを横につけることで高さを抑えたものの、
ブロックを使い切ろうと後部につけたネオコアブロックのせいか微妙なバランスに(汗。
なにげに前足にウルフヘッドパーツを左右に分けてつけてあったり。
あと、尻尾はサビンガの物を使った方が穴が空いて無くて良い、と思ったのでやってみました。